Restaurant Dann
デジタルと店舗のすべての接点で一貫するブランドシステムを構築した
項目 | 内容 |
|---|---|
クライアント | Restaurant Dann |
所在地 | 38 Bd Garibaldi, 75015 Paris |
対応範囲 | ブランドアイデンティティ、印刷メニュー、ウェブサイトの設計と構築、SNSテンプレート、撮影ブリーフ |
ウェブプラットフォーム | Framer |
言語 | フランス語/英語/日本語 |
期間 | 23日間(2025年5月18日から6月10日) |

Restaurant Dannは、パリ15区の日本料理店です。看板は松花堂弁当のランチコースで、仕切られた器に季節の料理を収める伝統的な様式により、一食一食が丁寧な儀式のように仕立てられています。
前身は、17年間営業して閉店した高級日本料理店Restaurant Shuです。Dannは、その店のリブランドではなく、オーナーがゼロから作り直した店です。提供内容を絞り、昼のみの営業に切り替え、すべての接点をデジタルに移すという判断が、その出発点にありました。

課題
Dannの立ち上げには、明確な開業日という期限と、長く続いた店から移行するクライアントの事情がありました。
ポジショニングには正確さが求められました。カジュアルな寿司チェーンから洗練された懐石まで揃うパリの市場で、Dannが示すべきは、より抑制の効いた姿です。食べるものを大切にする人のための、昼の儀式。騒がしくなく、安くもない。意図が明確で、正確であること。
さらに、主言語のフランス語に加えて英語と日本語、三つの読者に、明快さと語り口を損なわずに同時に応える必要がありました。Zenchefでのテーブル予約と、テイクアウトの注文導線という二つの重要なサービスフローも組み込む必要がありました。
アプローチ
ロゴとアイデンティティ
アイデンティティは、一つの着想から始まりました。店名そのものです。Dannは漢字の「団」(だん)につながります。集まり、集団、円い形。その旧字体「團」には、このシステムの視覚的な論理が含まれています。外側の境界、内部の分割、囲い、そして四という数です。
クライアントとそのご子息たちとの三回のレビューを経て、七つのロゴ案を展開しました。初期の方向性では十字や仕切りのモチーフを検討しましたが、意図しない宗教的な連想を招くため見送りました。三日月やDの形をもとにした案も、夜を思わせてDannの昼のポジショニングと矛盾するため、採用していません。
最終的な方向性は明快さに絞りました。シンプルで、読みやすく、拡張できる幾何学的な正方形のシステムです。弁当箱の構造を参照しながら、イラストにはしていません。

ウェブサイト(Framer)
ウェブサイトはFramerで構築しました。多言語構造を当初から設計に組み込み、CMSによって継続的なコンテンツ管理に対応しています。
フランス語を主言語とし、英語と日本語にも同じ内容を完全に用意しました。
予約とテイクアウト注文は、メインナビゲーションに直接組み込みました。落ち着いたエディトリアルな語り口を保ちながら、予約と注文への入口をユーザーの導線の早い段階に置いています。


SNS
Adobe Expressで、柔軟なSNSテンプレートのシステムを作成しました。正方形、縦長、横長、リール、カルーセル、ストーリーズの形式に対応しています。
クライアントが自分でコンテンツを制作し運用できるよう、このシステムを納品しました。
成果
Restaurant Dannは2025年10月10日、完成したブランドアイデンティティ、Framerで構築した3言語のウェブサイト、印刷メニュー、SNSテンプレートのシステムとともに開店しました。
デジタルファーストの方針により、継続的な印刷コストがなくなり、クライアントは外部の支援に頼らずにメニュー、季節ごとの更新、予約を自ら管理できるようになりました。